宿泊施設の盗聴・盗撮

宿泊施設は料金さえ払えば誰でも泊まることができ、長時間、密室の空間を占拠することができるので、誰にも怪しまれず容易に盗聴器や盗撮カメラを設置することが可能です。(そのような行為は絶対にやめましょう!)

特に設置する者と撤去・回収する者が別々に行動し、組織ぐるみの犯罪ともなれば不審に思われることもなく、完全に対策することは不可能なので、表面化しない(見つからない)事案も含めるとかなり多い可能性があります。

ただし、旅館やホテルなどの宿泊施設での盗聴・盗撮事件が起きたとなれば、その宿泊施設の存続にかかわるほど重大なことなので、当然ですが、経営者は従業員のチェックや調査会社による定期調査など、できる限りの対策を講じていると思います。

民泊の盗聴・盗撮問題

これまでとは別のスタイルの宿泊施設で急増しているのが「民泊」です。

人口が減少していく中、節税目的のアパート建設で空き家率が高くなっている昨今、民泊が増えていくのは必然的でしょう。2014年に全国で2,100件だった物件数が2016年11月の時点で40,000件を突破しているようです。
参考:日本最大級の民泊専門メディア Airstair

民泊事業の参入が増えるということは、盗聴・盗撮の危険性が増すとも言えます。これまでの宿泊施設の盗聴・盗撮といえば、利用者が機材を設置するのが大半だったと思われますが、これからは宿泊施設の経営者がそのような犯罪を犯す可能性があるからです。

逆に民泊施設の経営者にとってもホテルや旅館のようにチェック体制を設けることはできないので、利用者による盗聴・盗撮のターゲットになりやすいでしょう。

民泊で発生した盗聴・盗撮事案

民泊の盗聴・盗撮事案については、可能性だけではなく、すでに国内外で被害が表面化しているケースもあります。

【case.01】
勤務先の社長が自宅の空き部屋を民泊施設として提供しており利用したところ、浴室に設置されていたカメラで盗撮された。
出典:【2017.02.07】民泊:盗撮対策を…「ホテル・旅館より危険」専門家ら指摘(毎日新聞)

【case.02】
空き部屋シェアサービス「Airbnb」で見つけたカリフォルニア州のアパートに宿泊したドイツ人カップルが、家主が仕掛けた高性能隠しカメラによって盗撮の被害に遭った。
出典:【2015.12.21】Airbnbで“民泊”したカップル、家主の隠しカメラで裸を盗撮される(ITmedia NEWS)

宿泊施設を利用する際の注意点

先述の通り、宿泊施設については盗聴・盗撮を完全に防ぎ切ることはできないことを認識した上で利用することが重要です。

盗聴の対策については、延長コードがある場合は外しておくのが無難でしょう。また、音楽やテレビの音を少し大きめに出しておくと、盗聴器が仕掛けてあっても会話が聞き取れなくなることがあるので、他の宿泊者の迷惑にならない程度にボリュームを上げるのも一つの対策になります。

盗撮については、電波を発しない擬態性のあるカメラが設置されていると、発見するのは非常に困難です。寝室・浴室・トイレなどの盗撮される可能性が高い箇所を念入りに確認してください。なお、火災報知機を模したカメラもあるので注意した方が良いでしょう。

この記事を作成中にもコンセント型カメラを使用した盗撮による逮捕のニュースが飛び込んできました。(2017.02.21)

東京・八王子市の駅構内の女性トイレに女装した男性が侵入し、コンセント型のカメラを設置して盗撮していたようです。本件は清掃員でもある被害者の女性が不審なコンセントに気付き事件が発覚しました。

これは女性清掃員の大手柄ですが、犯人の供述によるとすでに10回くらいの犯行を重ねており、今回はたまたま環境を知り尽くした清掃員の方が気付いたという偶然に過ぎません。

因みに設置してあった隠しカメラは下記画像になります。

  • キャプチャ1
  • キャプチャ2

引用:【2017.02.21】女装し駅トイレで盗撮容疑、27歳男を逮捕(TBS NEWS

いかがでしょうか?普通の人は気付かないと思います。出入りの多い駅のトイレですら、このように簡単に設置できてしまう隠しカメラなので、設置する際に人目も時間も気にしなくてよい宿泊施設であれば、より巧妙な手口でカメラを設置できるというのが分かると思います。

最終的には「自分の身は自分で守る」ことになるので、危機意識を持って被害に遭わないようご注意ください。

あんしん.comでは宿泊施設の経営者様からのご依頼も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。