盗聴器の盗聴範囲について

盗聴器を仕掛けただけでは盗聴することはできません。当然の話ですが、仕掛けた後に盗聴器が発する電波を受信して、はじめて音声を盗聴することができます。

多くの人が携帯電話を利用していると思いますが、利用環境により電波が入りづらいという経験があるかと思います。盗聴器も電波を利用するので設置環境や機種によって電波の飛距離が異なってきます。(一般的には盗聴器の受信範囲は100m前後と言われることが多いです)

今回、実際にどれだけの距離まで音声が聞き取れるのか、スタンダードな盗聴器と受信機を使って実験をしてみました。実験に利用した機材は以下の通りです。

  • ■盗聴器 PP-400(電池式)
    盗聴器 PP-400(電池式)
  • ■受信機 AR8200MK3
    受信機 AR8200MK3

屋外での盗聴波の計測

実験の場所と方法は、あんしん.comが入居している渋谷クロスタワー(渋谷区渋谷2-15-1)に受信者が待機し、発信者が盗聴器を持って離れて行き、聞こえなくなった地点の距離を測りました。

結果、障害物のほとんどない直線道路では210m付近で音声が聞き取れなくなりました。室外の障害物のない環境では、およそ200mくらいが限度のようです。

地図

ただし、屋外に盗聴器を仕掛けて盗聴するケースは一般的ではありません。

屋内での盗聴波の計測

次に渋谷クロスタワー内で計測してみました。

受信者は屋外テストの時と同じくビルの北東側出入口付近(3F屋外)【1】に待機して、同じフロア(3F屋内)の対局側の出入口付近【2】、階下の休憩所(2F屋外)【3】、同じく階下のビル中央エレベーター前(2F屋内)【4】の3ヵ所でテストしました。

【1】3F/ビル北東/出入口付近/受信者

【1】3F/ビル北東/出入口付近/受信者

【2】3F/ビル南西/出入口付近

【2】3F/ビル南西/出入口付近

同じフロアにもかかわらず、電波がかろうじて入る程度で音声はほぼ聞き取れませんでした。ただし、自動ドアが開いた時のみ音声が聞こえることもあったので、ほんのわずかな状況の変化で受信範囲が変わるのがわかります。

【3】2F/ビル南/休憩所(屋外)

【3】2F/ビル南/休憩所(屋外)

1フロア下り、建物の反対側になりますが、壁を隔てた屋内ではないので、ハッキリと音声は聞き取れました。実験した中では一番距離が離れていますが、壁のような障害物がないと普通に聞けるので、距離よりも障害物の影響の方が強いということになります。

【4】2F/ビル中央/エレベーター付近

【4】2F/ビル中央/エレベーター付近

ビルの中央付近になります。ここでは電波すら受信することもできませんでした。大きな障害物があると受信することが難しくなります。

盗聴範囲計測テストのまとめ

今回は大きなビルでの実験となりましたので、障害物が多く、かなり受信範囲が狭くなりました。

しかし、これまでの経験上、一般家庭の家屋では大きなビルよりも壁が薄いこともあり、近所でも十分に受信できる電波が発せられています。実際に依頼者様の家では発見されなかったものの、近隣の家からの電波を拾うことがあります。

また、今回、屋内実験では1フロア違うだけで電波を拾わなくなりましたが、30階の電波を拾うこともありました。電波は様々な環境の影響を受けますので、盗聴されているかどうかは調べてみないとわからないというのが実情です。

盗聴器が「ある」にしても「ない」にしても、気になったり、お悩みになったりしている場合は、ストレスを溜める前に一度調査をしてハッキリさせることをお勧めいたします。